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詳細解説:捺染TシャツについてのQ&A


    
      画像データを、  昇華インクで
転写紙に印刷し、
  Tシャツへ転写して完成。


Q1)レーザープリンタを使ったトナー転写紙でTシャツ販売を行っていますが、
通気性の問題から品質に問題を感じています。昇華転写の場合の通気性はど
うでしょうか?                           

 昇華転写は、着物やネクタイ、スカーフなどに広く用いられている方法です。
染め物ですから、トナー転写のように樹脂分が生地に付着することはありませ
ん。生地の風合いがそのまま保たれます。                



Q2)Tシャツを洗濯しても色が落ちませんか?               

 まったく落ちないとは言えませんが、トナー転写の比ではありません。   
これも染め物を想像してください。色素は繊維の間や、その上に付着している
のでなく、分子構造の中に入り込んでいるのです。            



Q3)綿・ポリ混紡素材のTシャツにプリントできるのでしょうか?      

 鮮やかな発色をする生地は、ポリエステル、ナイロン、アセテートなどです。
綿・ポリ混紡素材は転写自体はできますが、色が薄くなります。実用できるのは、
せいぜい綿混合比率が70%位までと思います。                

 当社が輸入発売するソフトリンク(SoftL'ink)ブランド(Hanes社製造)のTシャツ
は、表面を100%ポリエステル、肌に触れる内側を100%綿という二層構造の生地で
作ったTシャツです。ですから、着心地が良く、画像も鮮やかに発色します。   



Q4)どのような転写紙を使うのですか?                  

 当社で昇華用の転写紙を用意しています。この転写紙は、インクジェットイ
ンクの転写率を高めるコーティングを塗ったものです。市販の紙などでは、転
写率が悪く、インクコストが高くなります。良い発色も期待できません。当社
のトナー転写紙(レーザープリンタ、カラーコピー用)とのコスト比較では、A3
サイズトナー転写紙が、183円/枚(税込価格)に対して、インクジェット用は、
22円/枚(A3相当カット転写紙の税込価格。ロール紙の場合はさらに低価格)で
す。                                 



Q5)カラーコピー転写ではごわごわ感を減らすため、余分な余白は切り取ります
が、その必要はないのでしょうか?                    

 インクだけが浸透転写され、異物は移行しませんので、余白を切り取る必要
はありません。                            



Q6)EPSON MJ8000C と御社のHANAEインクの組み合わせで、Tシャツへのプリント
は可能なのでしょうか?                         

 MJ8000C のインクを交換します。印刷は、昇華インク用転写紙へ行います。
その後で、Tシャツと位置合わせして転写紙を熱プレス機に載せます。熱プレス
して、取り出すと完成です。                      



Q7)インクジェットでは、使用するインクや素材によって色が変わると聞いて
います。色合わせはどうするのでしょうか?                

 プリンタ付属のドライバやRIPを使って、出力はできます。昇華インクの発色
は通常のインクとは異なります。このため、ドライバなどに用意されたいろいろ
なモードを試します。出力結果を見て、一番よさそうなものを選びます。それで
も満足できない場合は、photoshopなどの画像プログラムで修正します。   
 
 当社ではPosterPrintというRIPをご用意しています。最高の色合わせを望まれ
るお客様には、昇華用の色修正カーブを付けてご提供いたします。価格はプリン
タによって異なりますのでお問い合わせください。             



Q8)ニュースで市販のアイロンプリント紙の一部に、有害物質のホルムアルデ
ヒド(ホルマリン)が高濃度に含まれていた等の報道がありました。昇華転写イ
ンクと昇華転写紙、SoftLinkTシャツはこのような健康問題は ありませんか? 

 大丈夫です。                              
レーザープリンタ、カラーコピーや一般的な染料/顔料インクを使ったアイロンプ
リント転写の原理は、転写紙に塗ってある樹脂(プラスチック)が、インクを内部に
取り込んだ状態で → 加熱圧着され Tシャツの繊維の間や、その上に付着する。 
というものです。                             

インク以外に樹脂がTシャツへ貼り付くわけです。この樹脂に ホルムアルデヒドが
基準値以上含まれていたというのが問題だったわけです。           

これに対し、昇華転写は インクが昇華し(一旦蒸発し気体となり、固体となって)、
インク色素のみが分子構造の中に入り込みます。→インクを包む樹脂などは必要な
いので、インク以外の異物は Tシャツにつかないわけです。もちろん ホルムアル
デヒドなどは 使われていません。(HANAEインクは、ホルムアルデヒドを含む助剤
などを一切使用していません。加熱転写時もホルムアルデヒドを発生させません)

また、昇華インクは、分散染料インクでできています。つまり 昇華転写は、古くか
らある染物と同じ原理ですので化学的にも安定しており、安全です。ネクタイ、着
物、スカーフ、水着などに使われている一般的な色素(素材)と同じものなのです。

ソフトリンクTシャツも ごく一般的な素材のポリエステル(表面)と綿(肌に触れる 
内側)でできておりますので全く問題ありません。