各熱処理機の種類と用途 解説ページ



小型転写機
インクジェット捺染、昇華プリント、トナー転写用です。     Tシャツ等へ転写する、平面プラテンタイプ(薄物用)、       盾なども転写できる、平面プラテンタイプ(薄物/厚物用)の他に  マグカップ用、皿/タイル用 などがあります。          トナー転写紙は、綿や皮などにも転写できます。         昇華インクで インクジェット捺染転写する場合は ポリエステル等 に転写します。(綿などを多く含むものでは そのままでは発色が悪 くなります)                          耐洗濯性、鮮やかさはインクジェット捺染の方が勝ります。    大型転写機 大型の転写ができます。カーテン、垂れ幕、テントなど 大きな繊維 製品に使用できます。(ポリエステルあるいはコーティング処理され たもの)                            また、大きなサイズのフィルム製品やポリエステルコーティング処理 された鉄板やアルミ、ステンレス、FRPボードなどにも使用できます。 インクジェット用 スチーマー 蒸気で 加熱して 各種捺染インクを発色させます。        蒸気を使用するので 加熱するだけの転写機などより 低い温度で、 しかも はるかに高速な捺染処理ができます。           転写機ではないので、転写はできません。直接印刷用です。    他の転写機等が 主に昇華染料インク+ポリエステル転写を目的とす るのに対し、使用インクを変えることで さまざまな素材に対応しま す。                              反応性染料インク+綿など(天然繊維)               酸性染料インク+絹(シルク)                  昇華染料インク+ポリエステル                 アパレルやバナーサイン業界で、今まで大掛かりな蒸釜(スチーム 染色処理のための釜)が必要だったため なかなかデジタル処理が できなかった絹や綿の処理が コンパクトに、実用的に行えます。 捺染で絵柄を加えた、カーテンやテント、水着や法被(はっぴ) 袢天 (はんてん) 作務衣(さむえ) 座布団なども、作成可能です。     伝統的な染物風の(例えば友禅染め 琉球紅型(りゅうきゅうびんがた) 葉摺り(はずり)染め風)のデザインをPCで作成し、捺染処理すること も可能になったことで 新たな表現の可能性がひろがります。    そのほかスチーマーと捺染に関連する機材として 以下のものがあり ます。                             ワッシャー(洗浄機/水洗機)              転写印刷は洗浄処理が必要ありませんが、直接印刷の場合は 余剰捺 染色の糊落しやカス落しのための洗浄処理が必要です。      コーティング機(前処理用コーティングマシン)     綿や絹に捺染用染料インクで 捺染するには、受理層を作る前処理が 必要です。                           インクがにじまないための のりを吹き付ける処理です。この のり は、印刷→スチーム処理後の 洗浄処理で 落としてしまいます。   インクジェット用温風乾燥機               昇華転写紙は、素材への高いインク転移率が求められるため、色素が 転写紙内部に入りにくいような特殊コーティングが施されています。 それにより、結果的にインクが乾きにくい傾向があります。 このた め、昇華転写印刷では乾燥機がよく使われます。顔料や溶剤インク用 にも有効です。                         インクジェット用温風乾燥機 昇華転写 VS 直接印刷+スチーマー 昇華転写と直接印刷+スチーマーでの処理の違いについての解説です。
コピー転写
コピー転写の図解
昇華転写
昇華転写の図解
直接印刷+スチーマー
直接印刷+スチーマーの図解

転写紙から、トナー粒子を
含んだ樹脂が布の表面に
貼り付く。※転写物は布
でないこともあります。  

表面がごわごわし 風合い
はもっとも損なわれやす
い。           
転写紙からインクの色素
のみが 布の分子構造の
中まで入り込む。コピー
転写より物理強度/耐  
洗濯強度が高い。    

洗浄処理は必要ない。 

直接印刷によりインク粒子
が布の奥まで入り込む。 そ
の後のスチーム処理で 色 
素が 布の分子構造の中へ
入り込む。スチーム処理す
るので圧力がかからず布の
風合いがもっとも失われに
くい。             
昇華転写の場合の手順は、 転写紙に印刷後 → 輪転式転写機 や熱圧 着式転写機で 転写して終了です。洗浄後処理がないので 直接印刷に 比べて手間がかかりません。                   直接印刷 + スチーマーの場合の手順は、 布に直接印刷後 → スチー ム処理 → 洗浄処理 となります。 ポリエステルは ともかく絹や綿の 処理は スチーマーが必要です。また、転写よりも画像の裏抜け(裏通り )がいいという特長があります。直接印刷するので インクが より裏ま で浸透するということです。                    例えば のぼり旗とかバナースタンドを作るために 昇華用ポンジ布(昇 華印刷用のコーティング済のもの)に直接印刷 + スチーム処理すれば 表面に近い画像が裏面からも見えるわけです。           →転写よりも 後洗浄の手間はかかり、スチーマーが必要ですが のぼ り旗やバナースタンド等、画像に十分裏抜け(裏通り)して欲しい場合 は 転写よりもこちらのほうがお勧めです。             生地の風合いに絡んだ違いもあります。主にアパレル業界に絡むこと ですが、昇華転写印刷では 布の生地の風合いを保ったままに転写する ことはできません。エンボス加工などの生地の凹凸が つぶれてフラッ トになってしまうのです。風合いが変わって硬くなってしまうことも あります。(2,30年前に一時期アパレル向けに昇華転写が普及したので すが この問題のために廃れたということがあります)        直接印刷 + スチーマーを使用すれば生地の風合いを保ったままの画像 印刷処理ができるわけです。                   






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